栗拾い
栗拾い(くりひろい)
こなし
栗の実を一粒、白餡とこなしで二重に包み込み、栗そのままに象りました。
ケシの実をつけて、栗らしく、可愛らしく…。
あまり知られていませんが、上質で新鮮な栗は生で食べても結構美味しいものです。
渋みは全く無く、ほのかな甘味もあり、果物としても十分通用すると思います。
実は、野生のイノシシもこの事をよく知っていて、
熟した栗の実が枝から落ちると、
牙を使って器用にイガを広げ、実だけを食べています。
丹波栗の産地で、イノシシが食べた後のイガを見た事がありますが、
本当に綺麗に皮を剥いて食べていました。
私たち人間が栗拾いをする時も、
自然に木から落ちるのを待つ方が良いそうです。
枝を揺すって実を落とすとイガが当たって危ない、ということもありますが、
他の果物同様、樹上で完熟した方が甘味が増すのでしょう。
そんな事を、本能的に知っているイノシシの眼を盗んで、
おこぼれを頂戴して作るお菓子の味は、きっと格別でしょう。

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