亥の子餅
亥の子餅(いのこもち)
求肥
陰暦10月初亥の日(平成13年は11月20日)、
主に西日本各地で亥の子の祝いが行われます。
もとは宮中の年中行事だったこの風習は、
「玄猪(げんちょ)」「お亥の子さん」などともいわれ、
農村部では、田の神が山に帰る日ということで、
刈り上げの祝い・収穫祭という意味合いがありました。
また猪は多産なことから、安産祈願・子孫繁栄の祝いだったり、
万病を払うまじないだったりと、地方によって様々な捉え方があるようです。
江戸時代には、この日から炬燵(こたつ)や火鉢を出す習慣もありました。
また茶家ではこの日、夏の風炉を閉じて地炉・切炉を開く、炉開きが行われます。
で、この亥の子の祝いで食べられるのが亥の子餅で、
その年の新穀で作り、本来は亥の刻に食べます。
亥の子餅にもいくつか種類がありますが、
今回は、餅に小豆を搗きまぜています。
小判型に整え、猪の牙を表す焼き目を小さく入れてみました。
もう炬燵は出されましたか?

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