魁
魁(さきがけ)
煉切
梅の花は早春、まだまだ寒い中でも、
百花に「先駆けて」咲くことから、
「春の魁」とされ、このお菓子の銘としました。
別名「春告花(はるつげばな)」「春告草(はるつげぐさ)」とも呼ばれ、
春告鳥と共に、春を知らせてくれるものでした。
というよりも、春への憧れ・待望感が、
こういった言葉を生み出したのではないかと思います。
冷たい初春の空気にきりりと美しく映え、
雪景色の中にたたずむ気品ある姿に、
もうすぐ来るであろう春への期待感が高まったのでしょう。
しっかりと鮮やかな紅色に染め上げた煉切に、
さじで花弁を描いた、お正月らしいお菓子です。

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