岩根のつつじ
岩根のつつじ(いわねのつつじ)
きんとん
桜も散り、山の青葉が目にしみる頃といえば、ツツジです。
ツツジという名前の由来には諸説あり、
現在の定説は、花が筒状で「筒咲き」が転じたと、いうものですが、
連なって咲くという意味の「つづき咲き」から、ともいわれています。
ツツジに「躑躅」という漢字が使われ始めたのは平安時代中期。
中国原産の猛毒植物・シナレンゲツツジの漢名「羊躑躅」に由来します。
羊がその花を食べたところ躑躅(てきちょく)、つまり、
二・三歩行っては止まって、あがいたり、足摺りして死んでしまったということです。
この逸話に基づき、日本ではツツジ全てにこの猛毒ツツジの名を当てたようです。
以後、江戸時代までツツジは全て有毒だと信じられていましたが、
実際は、日本のツツジではレンゲツツジだけが毒を持つそうです。
勿論このお菓子にも毒性はありません。
緑と真っ赤の対比を、目と舌で味わって下さい。

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