深山の雪
深山の雪(みやまのゆき)
きんとん
山の奥深い所、奥山のことを深山といいます。
人里では夏の盛りであっても、
奥深い高山ではまだ雪が残っているところがあり、
黒と白のコントラストで、山の岩肌と残雪や雪渓とを表しています。
「雪だから冬では?」という方がいらっしゃいますが、
冬場なら、わざわざ深山まで行かなくても雪はあります。
現実的には7月ともなると、
相当高い山に登らなければ雪渓を目にすることはできないでしょうが、
暑い盛りに、まだ雪の残る別天地にしばし思いをはせる…。
昔の人の、暑気払いの知恵でしょう。

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