こぼれ萩
こぼれ萩(こぼれはぎ)
道明寺
普通のもち米の代わりに道明寺を芯にして、いわゆるオハギをつくってみました。
軟らかく炊いたご飯の上に、煮た小豆を散らした「小豆粥」風のものを、
咲き乱れる萩の花のように小豆粒が見えるため、「萩の花」と呼びます。
このご飯を硬くしたものを「萩の硬飯(こわいい)」というのですが、
これが「オハギ・萩の餅」の原型であり、語源になったと思われます。
また、小豆餡をまぶした姿が牡丹の花にも見えるところから、
「ボタモチ(牡丹餅)」とも一般的に呼ばれています。
お店や地方によっても、よく使われる名前は違うようで、
大き目のものをボタモチ、小ぶりなものをオハギとするお店や、
花の咲く時期に合わせて、春のお彼岸はボタモチ、
秋のお彼岸はオハギ、とするお店もあります。
オハギ・ボタモチは普通のお餅と違い、
杵(きね)で搗(つ)かずに、米粒はそのままか、少しつぶす程度なので、
餅搗きの音が聞こえない、つまり作っても隣の人が気付かないところから、
「隣知らず」という呼び名もあります。
また「北窓」という風流な別名もあって、
月は太陽と同じく東→南→西と動き、北側の窓から見えることはないために、
「北窓の月(搗き)入らず」とかけているのです。
オハギ・ボタモチは、家庭で作る和菓子の代表です。
材料云々・職人の技術云々より、幼い頃から慣れ親しんだ、
「おばあちゃんの手作り」が一番美味しいのかも知れませんね。

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