黄水仙
黄水仙(きずいせん)
外郎
寒風吹きすさぶ海岸や、冬枯れの庭先で、
真冬の厳しい寒さに耐え、雪や霜の中でも咲くところから、
雪中花(せっちゅうか)とも呼ばれる、水仙です。
原産は地中海沿岸で、日本には平安時代末期に渡来したそうです。
その中でも今回は、特に黄色い水仙をお菓子にしました。
他のお菓子との色のバランスを考えてのことですが、
実はこの黄水仙という品種、水仙の中でも遅咲きで、
冬ではなく春の花として、3月頃の季題にあげられています。
和菓子の場合、勿論「季節」を大事にしていますが、
本当に大事なのは「季節感」で、色にしても時季にしても、
イメージ・記憶・印象の方を優先させることが多いようです。
何もかも実際に即した現実主義、ということではなく、
いかに心に情景を描いてもらえるか、
いかにその季節を感じ取ってもらえるか、
というところに重きを置き、
一つ一つのお菓子を考え、全体の構成を考えていきます。
こういうところが和菓子の奥深いところであり、
経験の積み重ねによってのみ鍛え上げられる、
和菓子特有のバランス感覚なのでしょう。

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