藤の棚
藤の棚(ふじのたな)
鮮羹
棚仕立ての藤を極限までデフォルメし、2色の鮮羹に仕上げました。
新緑の棚を抹茶羊羹で、
棚から長く垂れ下がる花房を道明寺羹で表し、
道明寺の細かい粒を一つ一つの花に見立てています。
全国各地の名所を彩る藤は別名、野田藤とも呼ばれ、
これは昔、摂津国野田(現在の大阪市西成区)の、
藤之宮に藤の名所があったことにちなみ、
記録によると1594年、豊臣秀吉もこの地に藤見に訪れたそうです。
これに対し、山や渓谷に自生する藤は山藤と呼ばれ、
野田藤に比べて花房が短く、蔓の巻き方が反対の左巻きになっています。
いずれの藤も、桜が散った後、いかにも日本的な気品を漂わせる、
晩春から初夏にかけて欠かすことのできない名花ですね。

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