玉すだれ
玉すだれ(たますだれ)
錦玉巻製
美しいものや優れているものを褒めていうとき、
玉手箱や玉垣のように、「玉」を接頭語的に使います。
玉すだれ・玉垂(たまだれ)は、共に簾(すだれ)の美称で、
簾は、細い葦(あし)や細く割った竹などを糸で編み連ね、
掛け垂らして室の内外を隔てたり、日光をさえぎったりします。
障子や襖を取り外し、代わりに簾を用いると、
風通しもよく、見た目にも涼しげです。
その簾を、筋をつけた黄色い錦玉で表しました。
トタンの波板のような凹凸がついた専用の包丁で、
錦玉を切って中に餡を巻き込んだだけという、
非常にシンプルですが、錦玉の透明感が涼しさを誘う、
夏場ならではの定番のお菓子ですね。

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